「さあ、これで僕たちだけになった、一緒に出発した四人だけだ」と、メリーはいいました。「ほかの人たちはみんな、次々とあとに残してきたんだね。まるでゆっくりと醒めていく夢みたいだな」
「わたしにとってはそうじゃないね」と、フロドがいいました。「わたしはもう一度眠りに落ちていくような感じだよ」
「指輪物語/王の帰還」(JRRトールキン/瀬田貞二・田中明子訳/評論社)

THE DARK KNIGHT

「マフィアはバットマンを殺せば街がもとに戻ると思っているが、それは違う。バットマンが永遠に変えてしまった」

ヒース・レジャーはジョーカーそのものの怪演だ。最近の大作映画にこんな悪役がいただろうか?ジョーカーの狂気が人々のモラルを揺さぶる。

「狂気は重力と同じだ。一押しすれば簡単に落ちていく」

もうひとりの主役、ジョーカーによって変えられてしまうハービー・デントは、“正義”と“悪”とがいかに表裏一体であるかを体現する悲しいヒーローだ。アーロン・エッカートもまさに適役の好演を見せてくれる。
そしてもちろん前作で全く新しいバットマンを作り上げたクリスチャン・ベイル。もはや彼以外考えられない。上品さと陰影があってすばらしい。
ところどころに小さなユーモアを散りばめながら、深みのある大作を作り上げたクリストファー・ノーランはほんとに頭の良い監督だなあと思う。おそらくかなりの大予算の映画を完璧にコントロールしているのがすごい。
今回も格好良いガジェットが登場するが、なかでもバットマンがジョーカーを探し出すのに使用する携帯電話を利用したソナーのような装置は、コウモリの使う超音波をおもわせて、なかなかにくい。
音楽もすばらしい効果をあげている。ジョーカーがパトカーから乗り出すシーンは危険なくらい悲壮な爽快感を漂わせていた。
日本ではいまいち盛り上がりにかけるような気がするが、まあそんなことはどうでもいい。
いわゆる商業映画でこんなレベルの作品がつくられ、大ヒットしてしまう。
ジョーカーに習ってこう言ってしまおう、ダークナイトが映画を永遠に変えてしまった、と。

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meKazuaki Unomoto. I work at Galerie RECOLTE. as a Graphic Designer, and an Artist. I love Couscous and just a Döner kebab near the Station Antwerpen Centraal. ¶mail: very...@g-recolte.com GnuPG pub 1024D/23B5F783 Fingerprint: DAAC 4368 E8C4 4A76 AD33 F302 4698 C6B0 23B5 F783

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